ふくとわたしのキロク【覚書】
「結局さ、やり直しは出来ないんだから、今とこれからどうするか?を考えるしかないんだよ。」
今朝、ふくがそんな風に言った。
2018年からふくの心臓の病気と向き合って5年。
あの時こうしていたら?
何度となく頭を巡った。
泣いたり後悔したり、たらればを並べたところで状態が良くなるわけじゃない。
ふくは、そんなわたしをいつも冷やかな目で見ては「何で泣いてんの?」
「こんなの、【1番ひどい状態からしたら】鼻くそみたいなもんだから」
「可哀想とか言われたく無いし、可哀想じゃ無いから」
そう、喝を入れられた。
そんなふくと暮らしているウチに、「病気だから」というフィルターを通してふくを見ることが少しずつ無くなり、今では自分でも不思議なくらいたらればの考えは無くなっている。
お友達やお客様の中にはやはり、ふくと同じ様に病気を抱えて暮らしているお家があって、飼い主さん達は同じ様に考えてしまっている。
その子達やお客様とかつての自分を重ねて考えていた今朝、ふくに言われたのがこの言葉だった。
人間も動物達の生涯は一度きり。
同じ生涯をやり直す事は出来ない。
だからこそ、この先と今を考える。
大丈夫。
「より良くしよう」と思うなら
同じにはならないから。
進もう。
ふくはそう言ってまた寝た。